
情報技術の発達や働き方改革の推進により、人々の働き方は大きく変化しています。近年では、テレワークの一種である「在宅ワーク」という新しい働き方に注目が集まっており、活用する人も増えてきました。在宅ワークについて、仕事の種類や注意点などを解説します。
在宅ワークとは?
在宅ワークとは、その名のとおり自宅で仕事をすることです。似た意味を持つ言葉として、テレワークやモバイルワーク、サテライトオフィス勤務がありますが、これらは厳密には同じではありません。テレワークは「ICTを利用し、 時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」を指す言葉であり、在宅ワークやモバイルワーク、サテライトオフィス勤務は、テレワークの一種です。
特別なときを除いてオフィスには出社しない完全な在宅ワークと、決められた日数だけ在宅ワークが可能な場合など、一言で在宅ワークといってもさまざまな形態があります。正社員だけでなく、派遣社員やアルバイト・パート、フリーランスで案件を請け負うなど、在宅ワークを行える契約形態も多様です。
在宅ワークのメリット・デメリット
在宅ワークのメリット |
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在宅ワークのデメリット |
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どんな職種で在宅ワークが可能?
順位 |
職種 |
割合 |
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1位 | 研究職 | 64.5% |
2位 | 管理職 | 63.8% |
3位 | 営業職 | 55.7% |
4位 | 専門・技術職(技術職) | 55.5% |
5位 | 事務職 | 44.2% |
6位 | 専門職・技術職(その他の専門・技術職) | 43.5% |
テレワーク人口実態調査によると、上記のような職種ではテレワークの割合が高い傾向にありました。こうした職種に近いお仕事では、在宅ワークの求人も多い傾向にあると言えます。
事務系職種もテレワークの割合の高い職種の一つです。事務系職種に強みを持つアデコでも、在宅勤務可能な求人を多数取り揃えています。興味のある方はぜひ一度下記のボタンから在宅求人特集をチェックしてみてください。
在宅ワークが可能な仕事の種類と具体的な15のお仕事
在宅ワークは、基本的にデスクワークができる職種であれば可能です。さらに、一人で作業が完結して、成果が見えやすい仕事であれば、在宅ワークに向いているといえるでしょう。代表的な在宅ワークに向いている仕事の種類を紹介していきます。
もしも在宅求人をお探しの場合は、こちらをぜひ参考にしてみてください。 下記のタブから、ジャンルごとにお仕事を確認できます。リンクからはお仕事情報を確認できるので、ぜひ一度ご確認ください。
営業・サービス系
コールセンター・テレアポ
コールセンター・カスタマーセンター・コンタクトセンター・サポートセンターなどにおいて、電話応対やコールセンター業務を行います。シフト勤務の企業が多く、ライフスタイルに応じて働けることが魅力です。在宅勤務が可能なお仕事も多い傾向にあります。
インサイドセールス
インサイドセールスは、見込み顧客へ電話やメールなどで営業活動を行うお仕事です。見込み顧客に対してアポを取り、フィールドセールスへ引き継ぎます。分業化をすることで営業活動の効率化を図るために最近生まれた非常に注目されている職種の一つです。実際の商談はフィールドセールスが行うため、インサイドセールスは在宅勤務のお仕事も多く存在します。
メールオペレーター
電話でお客様とのコミュニケーションを取るコールセンターと違い、メールオペレーターはメールやチャットでお客様とのコミュニケーションを取るお仕事です。チャットを使用する場合もあるで、チャットオペレーターとも呼ばれます。実際に対面せずに顧客対応を行うことができるため、在宅勤務もしやすい職種と言えます。
カスタマーサポート
電話でお客様とのコミュニケーションを取るコールセンターと違い、メールオペレーターはメールやチャットでお客様とのコミュニケーションを取るお仕事です。チャットを使用する場合もあるで、チャットオペレーターとも呼ばれます。実際に対面せずに顧客対応を行うことができるため、在宅勤務もしやすい職種と言えます。
テクニカルサポート(ヘルプデスク)
ITに関する技術的なお問い合わせを受け付け、解決に導くのがユーザーサポート・ヘルプデスクのお仕事です。専門的な知識が必要な場合もありますが、エンジニア未経験の方も多く働いています。
事務・オフィスワーク系
一般事務・OA事務
経理事務、英文事務、貿易事務などの専門的なスキルや経験をあまり問わない事務職を一般事務と呼びます。部署内のサポート業務を中心に、ファイリングから来客応対、WordやExcelを使用した資料作成やデータ入力、さらに庶務的な仕事まで幅広い業務を含みます。パソコンの業務が中心の場合は在宅勤務のお仕事も多い傾向にあります。
調査・リサーチ業務
調査・リサーチ業務は、特定のトピックや問題に関する情報収集を行うのが主な業務です。 具体的にはアンケートの作成と収集、データ入力と整理、データベースの管理、データレポートの作成などが挙げられます。オフィスに出社せず、パソコンだけでの業務も可能なため、在宅ワークの求人も多く存在します。
データ入力
データ入力や文字起こしといった事務作業も、在宅ワークに向いています。音声データの書き起こしや、名刺の情報をフォーマットに入力するなど、さまざまな仕事があります。
必要な情報を入力するだけの作業であれば、特別なスキルや環境を用意しなくても作業できるため、家事や育児などの隙間時間を使ったり、副業として従事したりする人もいます。成果報酬型の仕事も多いため、効率良く働くことができれば、より多くの収入を得ることができます。
翻訳
外国語を日本語に、または日本語を外国語に変換する翻訳の仕事も、在宅ワーク向きの職種といえるでしょう。 翻訳元となるデータの提供方法と、翻訳後のデータの納品方法を定め、それを満たせる環境さえ用意できれば、すぐにでも作業を開始できます。
文字起こし
音声やビデオファイルに収められている会話を文章に書き起こすのが文字起こしのお仕事です。その内容は会議録、インタビュー、映画、など多岐に渡ります。トピックによっては専門知識が必要とされることもありますが、未経験でもできるお仕事も多いのも特徴の一つです。在宅勤務の求人も他の職種に比べると多い傾向にあります。
オンライン秘書
オンライン秘書はタスク管理やスケジュール管理を行い、個人や組織をサポートするお仕事です。秘書と違い、オンライン上でのサポートがメインになるため、在宅可能なお仕事も多く存在します。
IT系
システムエンジニア(SE)
システムエンジニアは、IT領域で重要な役割を果たす専門家です。ソフトウェアの設計や開発、運用、保守を行います。クライアントとの折衝が業務に含まれる場合は出社することもありますが、基本的に在宅がしやすいお仕事と言えます。
Webマーケティング
Webマーケティングは、Web上のプラットフォームやツールを活用し、営業活動を促進するお仕事です。他の職種に比べWeb上で完結するお仕事が多いため、在宅勤務ができることが多い傾向にあります。
プログラマー
プログラミング言語を使って仕事をするプログラマーは、スキルとプログラミングができる環境さえあれば、在宅ワークが可能な職業です。常駐のプログラマーと比べて在宅ワークはまだ少ないですが、プログラマーの確保に苦労している企業も多く、今後さらにプログラマーの在宅ワークは拡大していくと思われます。仕様書に基づいてシステムやアプリの開発をしたり、データ解析したりといった業務があります。
クリエイティブ系
Webデザイナー
クライアントの要望に合わせて、ウェブデザインを行うデザイナーも、工程を切り分けやすく、在宅ワークとの相性が良い職種です。ウェブサイトのデザインや画面仕様の設計、バナーやロゴなどの制作といった仕事があります。 場合によっては、クライアントと密に連携して作業する必要がありますが、ビデオ会議システムやチャットシステムなどのコミュニケーションツールを利用することで、問題なく進められるでしょう。
イラストレーター
イラストレーターはメディアや商品で使用されるイラストの作成を行う職種です。さまざまな場面でイラストは利用されているため、イラストレーターが活躍する場所もさまざまです。時にはクライアントの要望をヒアリングすることもありますが、基本的には在宅に適している職種と言えるでしょう。
Webライター
Webライターは主にWeb媒体に掲載される記事を書くお仕事を指します。Webと一口に言っても、その種類は多種多様です。取材やクライアントとのコミュニケーションを取る際には、出社が必要なこともありますが、基本的にお仕事はWeb上で完結します。そのためWebライターも在宅勤務に適した職種と言えます。
Web編集
Web媒体に掲載する記事やページの編集を行います。記事やページ作成のディレクションを主に行いますが、他にもライター管理や記事の企画を立てることもあります。Webライターと同じく、Web上で完結する業務も多く、在宅勤務ができる求人も多い傾向にあります。
在宅ワークの注意点
働き手にとってはもちろん、企業側にとってもさまざまな可能性やメリットがある在宅ワークですが、一方で気を付けなければならないこともあります。ここからは、在宅ワークならではの注意点について紹介します。
教えてもらう機会が少ない
在宅ワーク最大のメリットであり、同時にデメリットにもなるのが、一人で作業をしなければならないということです。何かわからないことがあっても、オフィスで同僚に気軽に声をかけるようにはいきませんし、メールやチャットを使っても、文字だけでニュアンスを伝えるのは難しい場合があります。
自己管理が必要
オフィスで働く場合も自己管理は必要ですが、在宅ワークの場合はさらに徹底した管理が必要です。
在宅ワークは働く時間が定められておらず、一定の成果と納期だけが決まっていることが多いです。しっかりスケジュールを立てないと、納期ぎりぎりになって慌てたり、だらだらと長時間仕事をしたりすることになるでしょう。自己管理能力に自信がない人は、在宅ワークをする際に注意が必要です。
在宅ワークの特徴を理解して、上手に活用しよう
社会の流れを見ていると、時間やオフィスに縛られない在宅ワークは、ますます広がっていくことが予想されます。
在宅ワークのメリット・デメリットを理解し、自分に合った働き方を見つけていくことが大切です。後悔しないキャリアを描くためにも、さまざまな可能性や選択肢に対する理解を深めましょう。