初対面で第一印象を良くする8つのポイント

新しい出会いの多い春。相手への第一印象を良くすることは、その後の人間関係を築くうえで大きなポイントになります。そこで、初対面でもコミュニケーション上手になるための8つのチェックポイントをご紹介します。

初対面の印象は「5秒」で決まる、といわれています。「親しみやすい人だな」「なんだか暗い人」など、人は相手の印象を直感で判断します。そして、第一印象が良ければ、その後も好意的に話ができ、良好な人間関係につながります。

しかし、初対面では緊張と不安で上手に話せなかったり、あがって頭が真っ白になってしまう、という人もいるでしょう。「相手に良い印象を持ってもらいたい」「話がスムースに運ぶにはどんなふうにしたらいいのだろう」と考え過ぎてしまうのかもしれません。

印象を良くする秘訣は、「自分自身をオープンにし、繕わずに自分らしさを出すこと」です。私たちは、印象を良くしたい一心で、必要以上に明るく振る舞ったり、実力以上に見せようと演出したりしてしまいがち。しかし、こうした背伸びは、継続的な人間関係にはつながりません。

ここで気をつけたいのは、「自分らしさを出す」といっても、家でくつろいでいるような普段の自分を見せれば良いというわけではないこと。きちんと身だしなみを整え、マナーを守る。そのうえで、 「自分がどんな場所を訪問し、どんな人に会い、どんな話をするのか」を考え、 マニュアルにとらわれ過ぎず、相手に合わせて振る舞うことが大切です。頭の中でTPOを整理して臨めば、心に余裕ができ、リラックスした状態で会話することができるでしょう。

CHECK1時間を守っていますか?

時間を厳守できるかどうかは、初対面での印象を決める大きな要素。「時間管理ができない人」という印象は、あなたへの評価を大きく下げてしまいます。特に初めて会う日には、早めに到着し、鏡を見て身だしなみをチェックする時間の余裕を持ちたいもの。万が一、事情があって遅れる時は、到着が何分遅れるのかを事前に相手へ連絡しましょう。「1分でも遅刻は遅刻」と自分に厳しくなることで、好感度が上がり、大きな信頼につながります。

CHECK2身だしなみに気を配っていますか?

初対面の人と会う時は、いつも以上に身だしなみに気を配りましょう。女性ならスカートのすそがほつれていないか、ストッキングの伝線はないか、化粧は濃すぎないか…。男性ならワイシャツの襟がプレスされシャキッとしているか、靴は磨かれているか、ひげはきちんと剃れているか…。
ポイントはいろいろありますが、大切なのはTPOをわきまえた清潔で上品な姿であることです。また、緊張を強いられる場面では、新品ではなく、慣れ親しんだ洋服と靴を選ぶことをおすすめします。自分らしく、心地良いものを身につけることで、心にゆとりが生まれ、会話も弾むでしょう。

CHECK3美しい姿勢を保っていますか?

「美しい姿勢」は初対面の相手に、「さわやかな人そう」「仕事ができそうな人だな」といった良い印象を与えます。身だしなみが整っていても、姿勢が悪ければ印象は全く違ったものになるといわれています。背筋をピンと伸ばし、その姿勢を崩さないように気をつけていると、心も良い緊張感を保てます。

立った時、座った時、歩いている時…少し気を配ることで、あなたの印象は大きく変わります。外出する時は、鏡を見て、姿勢を正してから出掛けるようにしましょう。

きれいな座り方の例。首筋、背筋をすっと上のほうに伸ばす。骨盤で体重を均等に支えている意識で。女性は、足はすねがやや斜めになるように座ると、きれいに見える。男性は、足元とひざの開き具合を同じにし、手は軽く太ももの上に。

CHECK4心を込めて挨拶をしていますか?

「おじぎは30度、手は前に重ね、約2秒静止」などと、細かく書いてあるマニュアルもありますが、相手に対する敬意は、マニュアルどおりの動作だけで伝わるものではありません。

挨拶で一番大切なのは、心を込めること。「お忙しい中、ありがとうございました」「今日は雨の中ご足労いただきまして」など、それぞれの場面において、心から自然に出てくる言葉が一番相手に伝わります。もちろん、笑顔も忘れてはなりません。

COLUMN 笑顔トレーニングで「いい顔」をつくろう

笑顔に始まり、笑顔に終わる。第一印象の切り札は笑顔です。しかし、初対面の人と会う時は表情がこわばり、なかなか笑顔になれないという人も。そこで、おすすめしたいのが、笑顔のトレーニングです。やさしいまなざしをつくり、口角を耳のほうにすーっと上げるように、ニッと微笑む。そして、キャンディー、ウイスキー、ワイキキなど、語尾が「イ」で終わる言葉を声に出してみます。一日数秒でもいいので、毎日続けてみてください。

また、表情を豊かにするマッサージもおすすめです。リラックスした状態で、右図のように、筋肉の流れに沿って、表情筋を動かすマッサージをすると効果的です。

  1. 眉間から眉の上を通って、こめかみまで指の腹でやさしく押す。こめかみは5~6 秒押さえる。
  2. 眉間から鼻の脇、頬骨の上、目尻からこめかみまでやさしく押す。こめかみは5~6 秒押さえる。

CHECK5伝わりやすい低い声のトーンで話していますか?

あなたの発したメッセージが相手に伝わるかどうか、その約4割は話す声のトーンで決まります。しかし、一般的に日本人には声が高い人が多く、聞き取りにくいといわれています。そこで挑戦してもらいたいのが、低いトーンで、音程を抑え、おなかから声を出してみること。大事な話をする時や、プレゼンテーションの時に、この話し方は有用です。

また、「一文を短くして分かりやすく話す」ことも大切。文と文の間に心の中で「。(マル)」を入れ、意識してゆっくりと話しましょう。

CHECK6手の動きに気をつけていますか?

人と話をしている時、自分の「手の動き」を意識したことはありますか。鼻をこすったり、髪に触れたり、手足に触る人などがいます。そうした動きは、不安を感じている時に表れるため、相手にもその不安や不快感が伝わってしまいます。腕を組むことも相手には良い印象を与えません。また、手に持っているボールペンや、書類を必要以上に動かしていると、相手もつい手の動きに視線を向けてしまい、会話に集中できなくなるので十分気をつけましょう。

COLUMN 相手への思いやりが、電話での第一印象を決める

電話では、姿が見えないだけに、ちょっとしたことで第一印象が変わってしまいます。電話に出る際、気をつけたいのは「姿勢」です。相手に自分の姿が見えないからといって、だらしない姿勢で電話に出てしまうと、声のトーンや話し方もルーズになってしまいます。電話が鳴ったら、姿勢を正し、明るく快活な声で応対しましょう。

また、用件をすべて聞いてから「私の担当ではないので、担当と替わります」と伝えたり、電話を取り次ぐ際に手間取ったりすると、印象は悪くなってしまいます。大切なのは、相手の気持ちを思いやり、状況を見極めること。「相手が急いでいるので、最低限の用件だけ伝える」「詳細な説明を求めているので、ゆっくり丁寧に伝える」など、その時求められている応対をすることが大切です。

COLUMN 会話をはずませるコツ

初対面では、相手も自分も少なからず緊張しているもの。そんな時は、会ってすぐに仕事の用件を切り出すのではなく、時候の挨拶やプライベートな話から会話をスタートさせると、和やかな雰囲気を作れます。「ステキな携帯電話ですね。使い勝手はどうですか?」「珍しいお名前ですね、ご出身はどちらですか?」など、「あなたに興味があります」ということを間接的に表現できれば、第一印象も良いものになるでしょう。

一方的に話し続けるのではなく、「質問上手」、「あいづち上手」な聞き手になることが会話を充実させます。相手を話題の中心に置き、笑いを共有できれば、相手は自然に心を開くでしょう。

CHECK7相手の目を見て話していますか?

相手の目を見ながら話す「アイコンタクト」は、自分の気持ちを相手に伝える有力な方法です。しかし、あまり見つめ過ぎても相手は気疲れしてしまいます。目を合わせるのは、要所だけにし、それ以外は相手の目の周りや鼻から口にそっと視線を向けるのが、雰囲気も損なわず、相手を疲れさせない方法です。目を合わせるポイントは、相手の反応を見ながら調節していきましょう。やさしいまなざしで、笑顔を添えることが大切です。

CHECK8第一印象だけでなく、第二印象も大切にしていますか?

第一印象が会って5秒の間の直感だとすると、第二印象は、この第一印象をもとに、その人の持つ印象が進行・変化したもの。用件を終えて立ち去るまでの印象が第二印象です。帰り際には、「お忙しい中、お時間を作っていただいて、ありがとうございました」と気持ちを込めて挨拶をします。「有意義な時間が持てた」という感謝を相手に伝えましょう。

また、帰社・帰宅した後、お礼のメールを送るのも第二印象をアップする一つの方法です。ただし、「文章は短くシンプル」が鉄則です。また、絵文字などをメール文に入れてしまうと「公私の区別がつかない人」と思われ、良い印象を与えません。一度読み返してから送信するように心がけましょう。

Profile

監修:高戸ベラさん

1991年、「日本リラクササイズ協会」を設立。以来、ソニー、伊勢丹、NTTドコモ等の企業、団体、大学で、心と身体の両面から表情や身体機能の改善を図るための研修、講演を行う。またTV、ラジオ、雑誌などで幅広く活躍し、NHK文化センター講師も長く務める。主な著書は『また会いたいと思わせる初対面の法則』(現代書林)、『「いい顔」のつくり方』(日本教文社)、『免疫力は笑顔で上がる』(小学館)ほか多数。

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