- Q.プログラマーとしてキャリアを築いてきましたが、気力・体力に限界を感じて事務職にキャリアチェンジしたかったのですが、結局週4日のプログラマーの仕事をしています。経歴通りの期待は今の私には荷が重いのですが、どうすればいいでしょうか。
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A.
<相談者の背景>
プログラマーとしてのキャリアストーリーはまずまず成功。しかし、50代半ば頃から、体力的にもたない、疲れがとれない、新しいことを覚えていく気力が持てなくなり、精神的にきつくなったので仕事を辞めた。事務の仕事にエントリーしても思うように決まらず、結局週4日でプログラマーの仕事に。<アドバイス>
経歴に沿った期待が今は荷が重いとのこと。プログラマーとしてキャリアストーリーはまずまず成功だったということは、体力・気力があれば期待に応えたいという思いがあるのかな?
期待されていることを知りながら仕事を断るのって結構気が引けるよね?と思いながらメッセージを読みました。今のお仕事は、これから少しずつ働き方を変えていくための準備と捉えられるといいなと思いました。そのために思いついたことが3つあります。
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他のお仕事をしてみませんか?
今のお仕事に加えて(もしくはペースを落として)、週1~2日・半日ぐらいでパートやアルバイトで働いてみてはいかがでしょうか?単発でも短期でもいいと思います。オフィスワークから離れてみたら面白いと思えるかもしれません。合わなかったら別なお仕事をやってみる。
他にもある(=一つではない)ということで意外に気が紛れるんです。
趣味や地元の活動、ボランティアなども有意義かも。
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職務経歴書をガラッと書き換えてしまいませんか?
おそらく、現在の職務経歴書はプログラマーとして様々な経験を積んでいることがメインになっていると思います。企業は即戦力としてその経験を期待しますし、事務は事務の経験が豊富な人に目が行ってしまいます。なので、プログラマーとしての実績を大幅に縮小して、それ以外の経験をメインにしてみませんか?
例えば…
- 教育:新米プログラマーに様々なアドバイスをしていませんでしたか?
- PMのような業務:スケジュールやコスト管理、プロジェクト全体を意識した関わりやそれをサポートしていたことなどの経験は?
- 事務:事務的な作業には関わっていなかったでしょうか?
これ以外にも、プログラミングするときに意識していたことや仕事に対して大切にしていたことは他の仕事にも通じるものだと思います。
少しの工夫で採用担当者の目をプログラマーの経験からそらすことができるかもしれません。 - 3
期待を断る
精神的な負担となる”期待”は断りましょう。とはいえ、断るには相当の勇気が必要。だから言い訳があると断りやすいですよね。その言い訳に使えるのが上記の2つです。
①なら他の仕事があるので”ここまでならできる”、”これ以上は難しい”と伝えやすいし、
②ならこれからは〇〇(教育、管理、事務)を中心に関わっていきたいので、プログラマーとしての仕事は徐々に減らしたいと言えます。
と、私が想像した状況から思いつたことをお伝えしました。ちなみに…。
かつて私はたった一人でシステムを構築した経験があります。分析指標は1000項目、VBAを駆使して100枚もの財務分析資料を作成、印刷して取引先(約300先)の代表に送付するというもの。毎年何かしら計算式を間違えてコンプライアンス報告書を提出していました。すべての管理を一人で行う重圧は半端ない。30代だからできたのでしょうね。今ならキッパリと断ります。もうあの重圧はイヤなので…。
私は40歳を前にこの仕事から去り、人材に関する仕事に転向しました。
プログラマーの仕事は経験した人ならその大変さを共感できると思います。50代まで継続されたキャリアストーリーはまずまず成功だったと言える。カッコいい!!辛抱強さ、判断力、継続する力、突き詰める力……いろいろな能力を身につけたことでしょう。その能力を生かして、あなたがイキイキと輝く未来を楽しみにしています。
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