仕事のモチベーションを高めるためには?
内発的動機を考える

労働力人口の減少や国際的な競争力の低下という課題を抱える日本において、一人ひとりがスキルを高め、生産性を向上させるための取り組みが重要とされています。
そのためには、一人ひとりがモチベーションの高い状態で仕事に向き合うことが不可欠です。
「モチベーション=動機」とは何か、どうやったら高めることができるのかを一緒に考えてみましょう。

モチベーション=動機とは?

モチベーションという言葉は、スポーツやビジネスなど様々な場面でよく使われています。
モチベーションは日本語にすると「動機」です。ビジネスシーンでは「意欲」「やる気」と表現されることもありますが、目標やゴールに向かって何らかの行動や決断をするきっかけや原動力となるものです。
動機付けには「外発的動機付け」と「内発的動機付け」という2種類があります。それぞれの意味やメリット・デメリットについて説明します。

外発的動機付け

外発的動機付けとは、人の外側からの働きかけによって意欲や行動が生じることで、報酬や賞罰、強制などが要因となって動機付けられることです。
外発的動機付けとして最もイメージしやすいのは給与アップやインセンティブ付与など金銭的な報酬によって行動が促されることです。

内発的動機付け

内発的動機付けとは、意欲が人の内側から生じていることを指し、興味や関心を持つことで意欲がわき、達成感や充実感を得たいという、人の内面的な要因によって動機付けられることです。
「仕事自体にやりがいを感じる」「成長している実感がある」という理由で、仕事をすること自体を楽しんでいる状態です。

外発的動機付けと内発的動機付けの図

外発的動機付け・内発的動機付けのメリット・デメリット

外発的動機付け・内発的動機付けには、それぞれ以下のようなメリット・デメリットがあります。
外発的動機付けは、シンプルでわかりやすく、短期間でモチベーションは上がるものの、反面、長続きしません。
内発的動機付けは、自分の中に興味や関心がわかないと動機付けが難しく、モチベーションが上がるまでに時間がかかるものの、反面、長期的に持続します。
内発的動機付けは仕事をすること自体を楽しんでいる状態のため、自ら進んで行動し、学び、最適化しようとします。また、目標を達成したとしても、自ら次の目標を掲げることができ、期待以上の成果を出すことができます。
外発的動機付けによって業務に取り組み、その過程で内発的動機付けが生まれる可能性があります。そのため、自分の中で内発的動機付けを生み出すためのきっかけとして外発的動機付けを活用する方法が効果的です。

外発的動機付け
内発的動機付け

●メリット

・「〇〇をすると報酬を得られる」「〇〇をしないと罰を受ける」などシンプルでわかりやすい
・汎用性が高いので誰でも実践しやすい
・短期間でモチベーションが上がりやすい

●メリット

・外的な要因に関係なくモチベーションが持続する
・期待以上の成果が出る
・能力開発や自己成長につながる
・自主性や創造性が高まる

●デメリット

・モチベーションは長続きしない
・自主性や創造性が生まれにくい
・期待以上の大きな成果は出にくい

●デメリット

・自分の中に興味や関心がわかないと動機付けが難しい
・動機付けの方法が明確ではないため、汎用性がない
・モチベーションが上がるまで時間がかかる

内発的動機がある人とない人はどう違う?

例えば、「毎月行われる定例会議の資料を明日までに提出する」という場面で比較してみます。
内発的動機がある=仕事自体を楽しんでいる状態のAさんと、内発的動機がない=やれと言われたからしかたなくやっている状態のBさんとでは、資料作成という同じ仕事であってもそれぞれの捉え方によって、思考や行動が異なってきます。

「みんなが欲しい情報は何だろう?どんなデータかな?」
「先月とはページの順番を変えた方が見やすいかもしれない」
「会議に初参加の人にも、わかりやすい資料にしたいなぁ」
「この間覚えたパワーポイントの機能を使ってみよう!」
「完成度を高めるためには事前チェックもしてもらいたいから、余裕を持って提出しよう!」

Aさん資料作成に面白みを見出している

「資料作成か・・・、面倒だけどやらないと上司に怒られるからしかたないな・・・」
「どうせちゃんと作っても誰もよく見ないしなぁ」
「そもそもパワーポイントは不得意だから余計に面倒に感じる!」
「がんばって資料作っても給料上がるわけでもないし・・・」
「先月の資料を書き換えるだけだから、作るのは明日の午後でいいや」

Bさんやれと言われたのでしかたなくやっている

Aさんにとっての資料作成は、新しい知識を習得することや技術を磨けること、人の役に立つことを実感できるものですが、Bさんにとっての資料作成は業務処理をすることに留まっています。
1年後の二人を想像してみるとどうでしょうか。Aさんは、もっとよい資料を作ることができるようになり、周囲からも信頼されて、新しい仕事を任されてワクワクしているかもしれません。Bさんは、知識やスキルの向上、自己成長や達成感を得ることもなく、作業としての資料作成を続けていそうです。
このように、「今」の積み重ねで「将来」が変わってきます。中長期に亘って納得のいくキャリアを築くためには、”仕事そのものの中に面白さを見出す” という、持続的な意欲、内発的動機が必要不可欠と言えるでしょう。

内発的動機を低下させる要因とは?

内発的動機付けの要因が一人ひとり違うように、それを低下させる阻害要因も一人ひとり違います。
自分がどのようなことで内発的動機が低下してしまうのかを知っていれば、事前に回避することができるかもしれません。
日々の仕事や生活の中で遭遇するいくつかの事例を見て、自分の内発的動機を低下させる阻害要因は何かを確認していきましょう。

仕事内容が自分のスタイルに合わなかったり、不得意な内容で苦手意識が先行したりすると仕事がスムーズに進みません。
そのほか、事前に説明もなく大量の仕事を突然依頼されたり、逆に仕事を与えてもらえず時間を持て余したりすることも仕事を続ける意欲の低下につながります。

目的や目標が不明確だったり、理解できないような場合は、自分の行っている仕事への意味を見出せず、前向きに取り組むことができません。また、適切なフィードバックを受ける機会がなかったり、どんなに成果を挙げても評価されにくい場合にも意欲は低下します。

一緒に仕事する仲間や上司との関係がうまくいかない場合、情報共有や悩みの相談ができず一人で抱えることになり、仕事のパフォーマンスが下がります。また、上司から一方的に命令され、こちらの意見を聞いてもらえない場合も、やる気をそがれ、最大限の能力を発揮できません。

休憩や休暇が取れないことや、過度な長時間労働による疲労の蓄積は心身のバランスを崩してしまいます。疲れが溜まった状態では、判断力も低下しミスも発生しやすくなります。 身体を休めたり、適度なリフレッシュができず健康な状態を維持できなければ、働く意欲そのものが失われてしまうでしょう。

オフィスが狭く密集していたり、非衛生的な環境、IT機器の整備不足、仕事に必要な備品が揃っていないなど、仕事に集中できる適切な環境が整っていない場合、思うように作業がはかどりません。特に自分自身で改善できない場合は、より一層ストレスを感じます。

仕事と直接関係がなくても、病気や心身の疲れによる体調不良、育児や介護などのプライベートの悩みが原因で、仕事に集中できなくなる場合があります。集中力の低下により作業ミスやスケジュールの遅れなどを起こしてしまうと、さらに仕事へのやる気が下がってしまいます。

内発的動機を高めるためには?

内発的動機を高めるには、自分自身の「内発的動機」は何かを理解しておくことが大切です。自分の内発的動機を理解しておくと、それを高めるために何をすべきか、何が必要かを考えるようになります。
仕事における内発的動機を高めるためには、内発的動機を構成する3つの要素「自律性」「有能感」「関係性」を実感できることが重要となります。

自己決定理論

内発的動機付けへと至るまでの道筋を探求することです。自己決定理論のベースは、3つの基本欲求から成り立ちます。
これらが満たされたとき、「やりがい」を感じるようになり、内発的動機が高まっていると言えます。

  • 自律性:自分で行動を選び、行動を決定したいという欲求
  • 有能感:自分の能力や影響力を発揮することで自信をもちたいという欲求
  • 関係性:周囲の人や社会と関りをもち、互いに尊重し合える関係を築きたいという欲求
自律性 有能感 関係性 3つを実現することで”やりがい”を感じる

仕事における内発的動機を高めるためのステップ

内発的動機は特別な意識をしなくても発生するものですが、理解をしておくことで内発的動機を高めたり強化することが可能です。
その方法はさまざまありますが、仕事をする中で内発的動機を高めるためのステップをご紹介します。

Step1:楽しいこと/やる気がでることは何かを知る

今までの仕事を振り返り、自分がどのようなときに楽しいと感じたり、やる気がでたりしましたか?
いくつか思い出せたら、そのときなぜ楽しいと感じたのか、やる気がでたのかについても考えてみましょう。例えば、「新しいことにチャレンジするときにやる気がでた」という場合は、これから始まる事柄に対して挑戦できることが内発的動機と言えます。

Step2:自分の仕事に対して楽しみを見つける

仕事の中で楽しみを見つけてみましょう。普段の集計が早くできた、お客様へ説明がスムーズにできたなど、何でも構いません。仕事自体を楽しめるということは、仕事に興味がもてるようになり、前向きに仕事に取り組めるようになります。
「ここを変えてみよう」「これを追加してみよう」など、新しいアイデアや効率化もできるようになり、仕事自体を楽しみ、魅力を感じられるようになります。

Step3:自信をもつ

仕事を楽しみながら前向きに取り組んでいけると、成功体験も増えてきます。成功体験を重ねていくことで自信につながり、ますます頑張ろうと前向きな気持ちになっていきます。
また、自分の仕事に対して責任感も生まれて仕事の範囲が広がったり難易度が上がるなど、スキルアップにもつながり、キャリアの可能性を広げていくことができます。

Step4:目標を設定する

自分の仕事に自信をもち、前向きな気持ちで取り組めていることは内発的動機が高まっていると言えます。さらに高めていくには、次の目標を設定してみましょう。
目標を設定することで、達成するために必要なことや、やるべきことを考え取り組むようになります。目標は、期限(いつまでに)/行動(何をして)/成果(どうなるか)で決めることがポイントです。

Step5:未来の自分を描く

自分の内発的動機を理解し、仕事を通して内発的動機を高めることができたら、未来の自分について考えてみましょう。内発的動機の視点で自分がどのように仕事に携わっていきたいか、10年・20年先も、楽しく仕事をしている自分の姿を描いてみてください。
長期的な視点をもつことでStep4とは別の長期的な目標が見えてくるはずです。長期的目標は一度決めても、節目などのタイミングで見直すことで、自分が目指すありたい姿に向かって進んでいくことができます。

自分らしさを大切にした働き方

自分の内発的動機と、それを高めるためのステップも理解できたら、自分が働く企業や組織のビジョンにも注目してみてください。
企業・組織と自分自身のビジョンや価値観、パーパス(存在意義)が重なっていれば、楽しく仕事をしている自分の姿も想像しやすくなります。同じビジョンに向かって共に仕事をすることは、企業・組織にとってはもちろん、自分にとっても理想のかたちと言えます。

企業・組織と自分自身のビジョン・価値観・パーパス(存在意義)の重なる部分を見出す

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