交代勤務とは?主な勤務形態や日勤・夜勤との違いについて

交代勤務は、工場や病院など昼夜を問わず稼働する仕事や安全の確保が必要な仕事で採用されている働き方です。交代勤務は日勤や夜勤とは違った特徴がある特殊な働き方のため、上手な付き合い方を知っておくと良いでしょう。今回は、交代勤務のメリットや向いている人の特徴、日勤・夜勤との違いなどを解説します。

交代勤務とは?

交代勤務は、出勤する時間帯や休日取得日を決めて働く交代制の働き方のことです。シフト制とも呼ばれており、企業ごとに月単位または週単位などシフトの作成方法は異なります。

「利用者の安全を確保しなければならない仕事」「人命に関わる仕事」「昼夜を問わずニーズが高い仕事」「夜間もシステムの稼働・保守が必要な仕事」などは24時間体制で勤務することが多く、交代勤務を採用している場合がほとんどです。たとえば病院やコンビニ、ホテル、工場などが挙げられるでしょう。

交代勤務によって、従業員に長時間労働をさせることなくシステムや施設の24時間稼働が可能となります。決まった勤務時間で業務に取り組めるため、生産性の向上につながりやすい働き方でもあります。

日勤・夜勤・交代制の違いについて

工場勤務では、交代勤務のほかに日勤や夜勤といった働き方があります。

日勤は昼間の時間帯を中心に勤務する働き方で、休憩時間を含めて8時間~12時間程度の勤務時間が一般的です。「8時~17時」「9時~21時」などの時間帯で働く場合を、日勤と呼びます。

夜勤は深夜の時間帯を中心に勤務する働き方で、日勤と同じく休憩時間を含めて8時間~12時間程度の勤務時間が設けられています。「20時~5時」「21時~9時」など、夜間を含んで働く場合は夜勤と呼びます。

交代制は日勤と夜勤をローテーションしながら勤務する働き方です。交代制の場合、一定の期間で日勤から夜勤または夜勤から日勤に変わるため、通常の日勤と夜勤に比べて変則的な働き方が特徴といえます。

二交代制・三交代制について

交代勤務の代表的な勤務形態として、二交代制と三交代制の2つがあります。

二交代制

二交代制は勤務時間を2つの時間帯に分け、交代で勤務する働き方のことです。たとえば「8時~17時」「17時~25時」のように、深夜まで営業している店舗であれば営業時間内で2分割するケースが一般的でしょう。

工場をはじめ24時間稼働している現場の場合は、「8時~20時」「20時~8時」のように12時間ずつに分けて勤務するケースもあります。

二交代制のメリット・デメリット

二交代制を行う場合、1日あたりの勤務時間が長くなるため、人によっては合わないと感じることもあるかもしれません。

二交代制のメリットは、基本的に日勤と夜勤のいずれかで働けるため、生活リズムを整えやすいことです。たとえば前職で日勤勤務をしていた場合、それと同じような時間帯で勤務することもできるので、勤務時間に体を慣れさせやすいでしょう。

三交代制

三交代制は、勤務時間を3つの時間帯で分け、交代で勤務する働き方のことです。それぞれの時間帯は日勤、準夜勤、深夜勤(または早番、昼番、遅番)などと呼ばれ、基本的に8時間勤務となります。

三交代制のメリット・デメリット

三交代制のメリットは、各時間帯の勤務時間が8時間なので残業が少なく、体力的にも精神的にもあまり負担がかからないことでしょう。

一方で、3つの時間帯をローテーションして勤務するため、勤務時間に体を慣れさせにくい場合があります。生活時間が不規則になりやすいので、健康管理をしっかり行うことが大切です。

交代制の工場の休日について

交代制の工場の休日について

交代制を採用している工場では、土日休みのほかに変則的な休日の取り方をする場合は「○勤○休」といった呼び方をします。代表的な休日の取り方として、「4勤2休」「4勤3休」「3勤3休」の3つのパターンをご紹介します。

4勤2休

4勤2休は、4日勤務して2日休む働き方です。たとえば、最初の4日間は日勤で働き、2日間休んで次の4日間は夜勤で働くというように、2日間の休みを挟んで日勤と夜勤を繰り返します。4勤2休は、1年の3分の1が休みになる点がメリットといえるでしょう。

4勤3休

4勤3休は、4日勤務して3日休む働き方です。3日間の休みを挟んで4日間の日勤と夜勤を繰り返すため、集中して休みを取りやすいのが大きなメリットです。

3勤3休

3勤3休は、3日勤務して3日休む働き方です。3日間の休みを挟んで3日間の日勤と夜勤を繰り返すため、1日あたりの勤務時間は長くなる傾向にありますが、4勤3休と同じくまとまった休みを取れるのがメリットといえます。

工場で交代勤務をするメリット

工場で働く場合、交代勤務になるケースが一般的です。工場で交代勤務をするメリットには、以下のような点が挙げられます。

  • プライベートを充実させられる
  • 深夜手当が支給される
  • 残業が少ない
  • 通勤ラッシュを避けられる
  • 平日や昼間の時間を自由に使える

プライベートを充実させられる

シフトにもよりますが、交代勤務の場合は通常勤務に比べると休日が多めに設定されていることも多いため、その分プライベートに多くの時間を使えます。
例えば4勤2休で働く場合、1年の3分の1が休日になります。その分、自分がしたい活動に時間を使うことができるので、「趣味に没頭したい」という方には特におすすめです。

深夜手当が支給される

労働基準法によって、企業は22時から5時の間に従業員を働かせる場合、通常の賃金の25%以上の深夜割増賃金を支払わなければなりません。そのため、勤務時間によっては深夜手当が支給されて、より高い給料で働くことができるメリットがあります。

企業によっては独自で別途手当を用意している場合もあり、独自の手当を設けている企業を選べば、さらに収入アップを目指せるでしょう。

残業が少ない

交代勤務では、時間になれば次の人に引き継ぐ形で業務が終了となるため、残業が少ないのがメリットといえます。イレギュラー対応や緊急度が高く自分にしかできない仕事を任されているといった理由がない限り、決まった勤務時間で仕事を切り上げられるので、メリハリをつけて働くことができるでしょう。

通勤ラッシュを避けられる

勤務時間によっては、通勤ラッシュを避けることができます。朝や夕方などは特に電車が混むため、交代勤務によって通勤の時間帯が混雑する時間帯とずれれば、空いている電車で余裕をもって通勤可能です。

平日や昼間の時間を自由に使える

交代勤務は変則的な勤務シフトとなるので、シフトの組み方次第で平日や昼間が休みとなるケースも考えられます。夜勤明けなら朝から夕方までの時間帯を自由に使えるため、平日の昼間にしか空いていない役所や銀行、病院に行きやすいというメリットがあります。

土日であれば混雑するような飲食店や商業施設も、平日なら比較的スムーズに利用できるでしょう。

交代勤務が向いている人の特徴

交代勤務が向いている人の特徴

交代勤務は特殊な働き方ゆえに、人によって向き・不向きがあります。交代勤務に向いている人の特徴をご紹介していきます。

  • 時間や場所を問わず眠れる
  • お金のために頑張れる
  • 一人暮らしや家族の理解を得られる

時間や場所を問わず眠れる

交代勤務は変則的な勤務のため、朝方や昼間などの時間帯にベッドに入ることも多くなるでしょう。時間や場所を問わずしっかり睡眠がとれて、夜型の生活が苦ではない人は交代勤務に向いているといえます。

お金のために頑張れる

交代勤務は働く時間帯によって深夜手当がもらえるため、日勤よりも稼ぎやすいというメリットがあります。その分、変則的な勤務であるという側面はありますが、収入重視で勤務形態にこだわりがない場合は交代勤務に向いています。

一人暮らしや家族の理解を得られる

交代勤務では、家族が起きている時間や働いている時間に寝るということもあるでしょう。同居する家族と活動時間がずれるため、家族の理解を得て働ける人やそもそも同居する家族がいない一人暮らしの人は交代勤務に向いているといえます。

交代勤務は健康管理を徹底しながら行うことが大切

最後に、今回解説した内容を振り返ってみましょう。

  • 交代勤務は二交代制や三交代制などで日勤と夜勤をローテーションしながら働く勤務形態
  • まとまった休日が取りやすく、勤務時間によっては深夜手当が支給される
  • 一般的な日勤と勤務時間がずれるため、通勤ラッシュを避けられ、平日や昼間の時間帯を自由に使える
  • いつでもどこでも寝られる人や家族の理解を得ながら働ける人は交代勤務に向いている

交代勤務は変則的な勤務になるので、健康管理を徹底することが非常に大切です。初めて交代勤務をする方は特に、健康管理に気を付けましょう。

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