Case Study 1 Vol.40 特集:現代の働き方「テレワーク」そのメリットと課題とは? 社内フリーアドレスや在宅勤務を導入 トライアルを繰り返し社員の声を制度に反映 カルビー株式会社

2010年の本社移転を機に、オフィスに捉われない働き方の実現を目指してきたカルビー。ワークライフバランスの向上を目的に、ワークスタイルの改革に取り組んできた。具体的には、本社オフィスのフリーアドレス化、サマータイム制の導入、在宅勤務制度の導入、営業職の「直行直帰」推進、ITの活用、デジタル化による紙の書類削減などだ。

その経緯について、人事総務部長の高橋文子氏が語る。

「社員の“ライフワークバランス”向上のため、1990年代前半からフレックスタイム制の導入を進めてきましたが、11年の東日本大震災を機に、定時帰宅や有給消化の奨励、在宅勤務も推進することになりました。また、テレワークを導入することで、社内外の人々とのコミュニケーションを増やし、新しい発想やアイデアを生み出せればと考えています」

同社のオフィスを訪れると、大テーブルを中心とした広大なワンフロアが目を引く。完全なフリーアドレスの空間で、壁や個室はほとんどない。「オフィスでは、部署を問わず執行役員から若手まで同じデスクで働いています。他部署の人との会話や相談が活発になり、思わぬアイデアをもらえたという声もあり、良い刺激になっています。若手社員が困っているときに、隣で電話を聞いていた他部署の経験豊富な社員が、適切なアドバイスをすることもあります。フリーアドレスによって、コラボレーションだけでなく、業務効率もアップしました」

同社では、オフィスで座る席をパソコンのダーツソフトで決める工夫もしている。

「同じ部署の人や気の合う人といつも一緒に座っていてはフリーアドレスの効果は望めません。そこで、ダーツソフトで座る席を強制的に指定する仕組みにしました。これは、フリーアドレス制の効果を上げる大きなポイントになっています」

また、集中して仕事をしたい人には電話も禁止の「集中席」。その他、4人掛けの「コミュニケーション席」、間仕切りのある「ソロ席」と、3つのコーナーを設置している。用途に合わせて席が選べるように工夫されているのだ。

「使用時間にメリハリをつけるため、また、タイムマネジメントの観点から各コーナーに座る時間には制限を設けています」

昨年は、在宅勤務のトライアルを実施。社員からの評判もよかったため、今年4月から正式に制度化した。

「トライアルの結果、勤務に何の支障もなかったという感想もあれば、部下からのアウトプットがわからないという報告もありましたが、通勤ラッシュから解放された、余裕を持って子供を託児所に連れて行けて、仕事に集中できたなど、評判は上々です」

在宅勤務の対象者は、営業職や事務系の社員が中心。在宅をしたい人は前日までに上司に申告、仕事内容を報告し、翌日までにアウトプットを自由形式で報告する。利用は週2回までを上限としており、残業はできない。

「家の方が集中できるタイプの人は、ここぞというときに利用しているようです。また、育児中の女性で月8回フルに活用する人もいます」

フリーアドレスや在宅勤務の導入により、会社で上司と部下が顔を合わせる機会はたしかに減った。しかし、カルビーでは目標管理による評価を重視しているため、マネジメント上の問題はほとんどない。

最近では台風時に在宅勤務を利用するなど、制度を臨機応変に使えるようになってきたという。

「在宅の始業時間を早めてほしい、在宅と半日有給を組み合わせて使いたい、など新たな要望も多く、今後はより細かく、柔軟に働ける方法を検討中です。働き方や価値観の多様性に合わせ、育児、夫の転勤、親の介護などによる離職が少なくなるよう、より一層の整備を進めていきたいと思っています」


カルビー株式会社人事総務本部
人事総務部 部長
ダイバーシティ委員会 委員長
高橋文子

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