管理職“候補”の女性社員が語る本音と不安 働くママ&プレママ座談会

いくら女性管理職を増やせと叫べど、実際に「管理職になりたい」女性が増えなければ効果は望めない。
そのために、会社としてはどのような環境や制度を用意すればいいのだろうか。
出産や育児という一大イベントを抱えながらも仕事を続けるママ&プレママに聞いた。

Aさん(30代後半)
アパレル会社の広報部門勤務。マネージャーとして部下数人。子どもは6歳。
Bさん(30代前半)
出版社の販売部門勤務。現在、時短勤務中。子どもは4歳と1歳。
Cさん(30代後半)
倉庫会社の総務経理部門勤務。子どもは1歳。
Dさん(30代前半)
アパレル関係の店舗スタッフ。妊娠中。

皆さんのお仕事の内容や、お子さんの年齢を教えていただけますか。

Aさん

アパレル会社の広報部門でマネージャーとして働いており、6歳の子どもが一人います。両親の近くに住んでいるので、子どもが病気のときは助けてもらっています。

Bさん

出版社の販売部で時短勤務で働いています。子どもは4歳と1歳。夫は朝晩忙しく両親も遠方なので、私が保育園への送迎をしています。子どもが病気になったときは、私が6割、夫が4割くらいで看ています。

Cさん

倉庫会社で経理の仕事をしています。子どもは1歳。生後2カ月のときにフルタイムで仕事に復帰しました。切迫早産で早くから入院してしまい、部署の人数が少ないこともあり、これ以上迷惑をかけられないと思って、復帰を早めました。実家が遠いので、夫と二人でやりくりしています。

Dさん

小物やバッグを扱うアパレル会社の店舗で接客をしています。今、妊娠8カ月で産休中です。出産後仕事に復帰する予定ですが、どう両立するか、まだイメージがつかめません。夫も同じ業界で帰宅は夜遅いので、私が主に育児担当になると思います。

仕事と育児の両立で、一番大変なことは何でしょうか?

Cさん

子どもが病気になったときの対応ですね。この前、子どもが夏風邪にかかって保育園を休みましたが、夫が午前、私が午後に会社を休んで交代で看病しました。会社の人員に余裕がなく、休みが取りづらいです。

Bさん

病児保育を使うこともありますが、子どもが苦しそうなときは、やはり自分か夫がそばにいてあげたいです。普段は帰宅から寝るまでの約3時間しか一緒にいられないので。

Aさん

子どもが大きくなると、病気で休むことは減りますが、意思を持つようになるので、その気持ちを満たしてあげることに気を遣います。

うちの子が通う保育園は保護者参加の行事が多く、すべてに参加するのは難しいのですが、子どもが「なぜうちのママは来られないの?」と不満に思うことも増えます。私はシングルマザーで、働かないという選択肢はありません。その分休日に思いきり遊んであげ、子どもとの時間をなるべくつくるようにしています。

Dさん

どの店舗に配属されるかも重要です。スタッフ数が少ないお店は残業が多くなりがちで、仕事と家庭の両立が厳しくなると思います。

Aさん

私の勤務先は女性社員が多く、出産後も働き続けるのは当たり前という雰囲気です。ほぼすべての店舗に時短社員がおり、夕方早めに帰るので、彼女たちにはなるべく朝にできる仕事を任せています。今後は時短社員がやりがいを感じられるよう、仕事のやり方を考える必要がありますね。

残業や時短勤務については、どのように捉えていますか。

Bさん

私は時短勤務ですが、会社全体でも増えていて、どの部署にも一人はいる感じですね。みんな、妊娠するまでバリバリ働いていたので、出産後はモチベーションを維持するのが難しいというのが実状だと思います。人事評価は部署内での相対評価。時短社員がどれだけ効率よく働いても、22時まで会社にいる人とは仕事量で差がつき、評価が下げられます。時短社員は評価が落ちるのと引き換えに、子どもとの時間を選んでいると思います。

Aさん

私も育休から復帰したときは時短勤務でしたが、評価が下がるのが悔しくて早めにフルタイムに戻りました。フルタイム勤務は、両親のサポートがあるため可能になっています。

それでも夕食は子どもと一緒に取っているため、部下より早く退社します。自分がいなくても仕事が進むよう、部下に任せたり事前に段取りをつけたり、仕事のやり方には工夫しています。

Cさん

私は総務と経理の仕事をしているので、17時できっちり終わります。月末や決算期に残業するときは、延長保育を使えばお迎えに間に合います。そういう意味では、残業という問題は他の方より少ないですね。

すでに部下をお持ちの方もいますが、管理職になりたいと思いますか。

Bさん

私、実は「なりたくない派」なんです。管理職が深夜遅くまで働いている現実を見ると、子育て中は無理だと思います。1日休みを取るにも、ものすごく段取りが必要なので「そこまでしてなりたくない」と思ってしまう。定時に帰れる管理職が出てくると、変わると思いますが…。

Dさん

私は「仕事をもっとバリバリやりたいが、いつ妊娠すればいいのだろう」と思っていた時期に子どもを授かりました。正直、もっと仕事を頑張りたかったという気持ちもあります。これからどんなふうにキャリアを作っていくのか、考えたいです。

Cさん

うちの会社はそもそも男女で賃金体系も違いますし、女性管理職なんて考えてもいないと思いますね。

安倍政権の掲げる目標(2020年までに指導的立場の女性、企業なら管理職を30%にする)をどう思いますか。

Aさん

無理でしょ、と思いました。私の職場も女性社員は多いですが、管理職は約1割。そもそも女性「活用」という言葉は不適切ですよね。「私たちはミドリムシじゃない!」と会社の同僚も言っていました。ただ、女性活用ブームのおかげで議論の機会が増えました。同僚男性の「会社の女性社員には頑張ってほしいけれど、自分の妻には家にいてほしい」という本音も耳に入るようになりました。

Bさん

私の職場は男女の問題以前に、社員の人口構成に問題があります。バブル世代が多く、20代はほとんどいません。管理職のポストは、優秀な男性でも30代では取れない。そういう中で女性に管理職が回ってくるのは難しいでしょう。

ママ社員がやる気を高め、管理職も目指せるようになるために、企業はどうしたらいいでしょうか。

Bさん

男女問わずまともな時間に帰れるように、働き方を変える必要があると思います。重要な会議は9時〜17時のコアタイムに入れるなどしてほしい。女性の出産・育児を問題にする以前に、男女ともに仕事のやり方を変えることが大事だと思います。

Aさん

有給休暇を1日単位でしか取れないので、半日で取れるように柔軟に運用してくれると助かります。保護者会などは半日休めば行けるので。

Cさん

人員に余裕があると嬉しいです。夫も余裕がある部署にいたときは、休みをとって子どもの急な病気に対応できました。今の職場は勤務時間への理解はあり、子どもの予防接種など、私用で数時間の外出もできます。中小企業なので、上司の裁量で家庭の用事にも対応できてありがたいです。

Dさん

働きやすいか否かは、店長によって大きく異なります。プライベートを大事にし、早めに帰ることを心がけている店長だと、スタッフも働きやすい。会社全体ではママの復帰を歓迎する雰囲気が出てきたので、理解のある店長、上司が増える仕組みを作ってもらえたらと思います。

  • PREV
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • NEXT

お問い合わせ:新しくウィンドウが立ち上がります

Pickup Service 人材に関わるトレンド情報からクライアントの皆さまの課題や悩みに対してアデコのソリューションをご紹介します:新しくウィンドウが立ち上がります