アンケート調査 組織 人財 働き方 日本で常勤として働くホワイトカラーの外国人財300名を対象にした調査

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約8割が現在の就労環境に満足していると回答する一方、人事や評価の仕組みは不満

今回調査を行った結果、日本で常勤として働くホワイトカラーの外国人財の多くが、現在の就労環境に全体としては満足しており、これからも日本で働きたいと考えていることがわかりました。また、日本で働きはじめた動機は、仕事の種類や給与水準ではなく、日本という国自体への興味が大きいことも明らかになりました。

1. 日本の企業の就労環境に対する意識

Q1. あなたは現在の就労環境に満足していますか

【日本で常勤として働くホワイトカラーの外国人財300名を対象にした調査】約8割が現在の就労環境に満足していると回答する一方、人事や評価の仕組みは不満-今回調査を行った結果、日本で常勤として働くホワイトカラーの外国人財の多くが、現在の就労環境に全体としては満足しており、これからも日本で働きたいと考えていることがわかりました。また、日本で働きはじめた動機は、仕事の種類や給与水準ではなく、日本という国自体への興味が大きいことも明らかになりました。 1.日本の企業の就労環境に対する意識 Q1.あなたは現在の就労環境に満足していますか-不満23.0%・満足77.0%
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日本で常勤として働く外国人財の約8割が、「現在の就労環境に満足しており、今後も日本の企業で働きたい」と回答

回答者全体の77.0%が「現在の就労環境に満足している」、84.0%が「今後も日本の企業で働きたい」と回答しました。また、「現在の就労環境に満足している」と回答した231人に対し、どんな点に満足しているかを訊ねたところ、もっとも多く挙げられたのは「業務内容」(60.6%)、次が「同僚との人間関係」(57.1%)でした。一方、「人事制度」の満足度は29.4%、「評価制度」の満足度は27.7%で、全体的には満足している外国人財でも、人事や評価の仕組みに関しては不満を持っていることが明らかになりました。

Q.あなたは現在の就労環境に満足していますか(単数回答)

満足24.7%・やや満足52.3%・やや不満19.7%・不満3.3%

Q2. 前問で「満足」「やや満足」と回答した方は、どんな点に満足していますか

業務内容60.6% 同僚との人間関係57.1% 労働時間55.8%
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Q.前問で「満足」「やや満足」と回答した方は、どんな点に満足していますか(複数回答)

高い順 業務内容60.6% / 同僚との人間関係57.1% / 労働時間55.8% / 雇用の安定性53.7% / オフィス環境・設備53.2% / 上司との人間関係51.9% / 給与50.2% / 福利厚生42.4% / 部下との人間関係34.6% / 教育・研修制度33.3% / 日本人社員の語学力33.3% / 人事制度29.4% / 評価制度27.7% / その他5.6%

Q3. あなたは今後も日本の企業で働きたいと思いますか

思う84.0% 思わない16.0%
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Q.あなたは今後も日本の企業で働きたいと思いますか(単数回答)

そう思う39.0% ややそう思う45.0% あまりそう思わない13.7% そう思わない3.3%

2. 日本人の働き方に対する見方

Q4. 一緒に働いている日本人の働き方に関してどのように思いますか

仕事の精度が高い/思う80.3%・思わない19.3% 人材の指導や育成に長けている/思う61.4%・思わない38.6% 仕事に対するモチベーションが高い/思う57.0%・思わない43.0%
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同僚の日本人の働き方についての印象は、「仕事の精度が高く人財の指導や育成にも長けているが、無駄な会議が多く時間の管理が上手くない」

一緒に働いている日本人の働き方についての印象を訊ねたところ、80.3%が「仕事の精度が高い」、61.3%が「人材の指導や育成に長けている」と評価する一方、71.7%が「無駄な会議が多い」と感じており、56.7%は「時間の管理が上手くない」と見ていることがわかりました。

Q.一緒に働いている日本人の働き方に関してどのように思いますか(単数回答)

仕事の精度が高い そう思う29.7%・まあそう思う50.6%・あまりそう思わない15.0%・そう思わない4.7% / 人材の指導や育成に長けている そう思う15.0%・まあそう思う46.4%・あまりそう思わない25.3%・そう思わない13.3% / 仕事に対するモチベーションが高い そう思う15.3%・まあそう思う41.7%・あまりそう思わない29.3%・そう思わない13.7% / 仕事のやり方が効率的 そう思う18.3%・まあそう思う28.7%・あまりそう思わない29.3%・そう思わない23.7% / 時間の管理が上手い そう思う14.0%・まあそう思う29.3%・あまりそう思わない34.0%・そう思わない22.7% / 無駄な会議が少ない そう思う8.0%・まあそう思う20.3%・あまりそう思わない36.0%・そう思わない35.7%

3. 日本の企業での職場環境や組織文化に対する意識

Q5. 日本の企業で働いていて、好ましくないと思う点

男女が平等に扱われていない43.3% 「阿吽の呼吸」といった直接的でないコミュニケーション40.0% 遠回しな言い方がわかりにくい39.0%
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日本の職場環境で不満に思っていることは、多様性への不寛容と、察することを要求するコミュニケーション

日本の企業の職場環境についての印象を訊ねたところ、「男女が平等に扱われていない」(43.3%)、「外国人に対する差別がある」(39.0%)のような多様性への不寛容さと、「『阿吽の呼吸』といった直接的でないコミュニケーションが煩わしい」(40.0%)、「遠回しな言い方がわかりにくい」(39.0%)という、察することを要求するようなコミュニケーションの仕方に不満を持っていました。

Q.日本の企業で働いていて、好ましくないと思う点(複数回答)

男女が平等に扱われていない43.3% / 「阿吽の呼吸」といった直接的でないコミュニケーション40.0% / 遠回しな言い方がわかりにくい39.0% / 外国人に対する差別がある39.0% / 上司とのコミュニケーションがとりにくい34.0% / 飲み会や親睦会など業務外のイベントが煩わしい28.3% / セクハラやパワハラが多い25.0% / 同僚とのコミュニケーションがとりにくい16.3% / 部下とのコミュニケーションがとりにくい9.7% / その他5.7% / 特にない7.7%

Q6. 日本の企業での勤務におけるネガティブな経験

日本の職場で戸惑った「日本独自の習慣」がある/思う70.3% 外国人がゆえに、機会を与えられなかったと感じることがある/思う69.3% 日本語能力が理由で、業務に支障をきたしたり、機会を逸したりしたことがある/思う56.0%
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約7割が「外国人であるがゆえに機会を与えられなかったと感じることがある」、また「日本独自の習慣に戸惑ったことがある」と回答

日本の企業での勤務におけるネガティブな経験について質問したところ、「外国人であるがゆえに、機会を与えられなかったと感じることがある」と答えた回答者が約7割(69.3%)に上り、さらに70.3%が「日本独自の習慣に戸惑ったことがある」と回答しました。具体的にどんな「日本独自の習慣」に戸惑ったことがあるかを訊ねたところ、「上下関係や年功序列の厳しさ」をはじめとする組織文化、「会議が長い」「残業が多い」などの労働時間に関すること、「報連相」や「根回し」といった細かいコミュニケーションが求められる業務プロセス、そして必ずしも生産性やパフォーマンスで評価されない「評価基準のわかりにくさ」などが多く挙げられました。

Q.日本の企業での勤務におけるネガティブな経験(単数回答)

外国人がゆえに、機会を与えられなかったと感じることがある そう思う22.3%・まあそう思う47.0%・あまりそう思わない25.0%・そう思わない5.7% / 日本語能力が理由で、業務に支障をきたしたり、機会を逸したりしたことがある そう思う15.3%・まあそう思う40.7%・あまりそう思わない32.0%・そう思わない12.0% / 日本の職場で戸惑った「日本独自の習慣」がある そう思う24.7%・まあそう思う45.6%・あまりそう思わない26.0%・そう思わない3.7%

Q7.日本で働こうと思った理由

住みやすいから62.3% 日本に興味があるから60.7% やりたい仕事があるから38.0%
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日本で働こうと思った理由は、住みやすさと日本という国への興味が6割以上

日本で働こうと思った理由を訊ねたところ、6割以上が「住みやすいから」(62.3%)と「日本に興味があるから」(60.7%)を挙げました。
また、外国人財が日本の企業で長く働くため、企業がどんなことに取り組むべきかを訊ねたところ、「外国文化に対する理解の向上」を挙げた回答者が62.7%ともっとも多く、次いで「より良いワークライフバランスへのサポート」(62.3%)、「日本人・外国人従業員間の区別の撤廃」(60.0%)となりました。

Q.日本で働こうと思った理由(複数回答)

高い順 住みやすいから62.3% / 日本に興味があるから60.7% / やりたい仕事があるから38.0% / 給与水準が高いから35.3% / 家庭の事情で日本に滞在する必要があるため32.0% / 雇用が安定しているから29.0% / 福利厚生が充実しているから26.0% / 友人や知人から勧められたから15.7% / 会社からの異動辞令のため(駐在員として働くため)10.0% / その他3.0%

4. 外国人財が日本で働き始めたきっかけと、長く働くために企業に必要だと思うこと

Q8. 外国人財が日本の企業で長く働くため、企業に必要だと思うこと

外国文化に対する理解の向上62.7% より良いワークライフバランスへのサポート62.3% 日本人・外国人従業員間の区別の撤廃60.0%
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Q.外国人財が日本の企業で長く働くため、企業に必要だと思うこと(複数回答)

高い順 外国文化に対する理解の向上62.7% / より良いワークライフバランスへのサポート62.3% / 日本人・外国人従業員間の区別の撤廃60.0% / ビザなどに関するサポート57.3% / 給与の見直し55.3% / 明確な評価制度とフィードバック50.7% / 業務内容の明確化48.3% / 教育・研修制度の充実48.0% / 日本人従業員の語学力の向上43.3% / 希望通りの配属37.3% / 宗教を含む、習慣への理解向上37.3% / その他1.7%