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教えて!中宮先生 雇用労働Q&A

有期特別措置法でも対象外となる高齢者

Q40取引先を65歳で定年退職した者を当社の嘱託社員(1年契約)で雇用したのですが、この者が5年を超えて勤務した場合でも無期雇用転換権は発生するのでしょうか。

労働契約法の無期雇用転換権は年齢に関係なく発生するので、ご質問の場合は無期雇用転換権が発生します。
有期特別措置法で定める5年を超えても無期雇用転換権が発生しない特例は、有期特別措置法の第2種計画の認定を都道府県労働局から受けた会社で定年後再雇用された場合に適用されます。高年齢者雇用安定法で規定するグループ会社での再雇用も特例の対象になりますが、グループ外の取引先の者を雇用した場合には適用されません。

多くの会社では、60歳から65歳の間に定年退職を定めているので、定年年齢を超えた嘱託社員を無期雇用した場合、定年退職を迎えることはなく、退職のきっかけは自己都合退職か解雇(退職勧奨を含む)だけということになります。業務に支障がなければ年齢にかかわりなく勤務できることは理想的な職場と思いますが、安全管理等の面から一定の年齢制限を設けたいと考える企業もあると思います。また、正社員の定年後再雇用者とのバランスを考えると一定の年齢上限を設けたいと考えることもあるかもしれません。そのような場合の対応として、第2定年を設けることが可能です。有期雇用の者が無期雇用に転換した場合の定年を例えば75歳に定めることで、無期雇用転換権を行使したとしても75歳に定年を迎えることになります。

75歳以降も勤務を継続する場合は、第2定年後再雇用となり、そこからさらに有期雇用で再雇用をする場合、5年を超えると再び無期雇用転換権が発生します。あらかじめ有期特別措置法の第2種計画で第2定年後の再雇用まで対象としているのであれば無期雇用転換権は発生しません。

高齢者以外の無期雇用転換の注意点

POINT

無期転換権を行使した場合、別段の定めがない限り、期間の定め以外の労働条件は変更されません。有期雇用者に定年制度を設けていない場合、無期転換後も定年がないことになります。限定社員制度など新たな雇用区分を設ける場合、新たな雇用区分を設けずに無期雇用に転換する場合、どちらの場合でも定年制度を設けるかどうか検討する必要があります。

答える人

社会保険労務士 中宮 伸二郎 (なかみや しんじろう)
立教大学法学部卒業後、流通大手企業に就職。2000年社会保険労務士試験合格し、2007年社会保険労務士法人ユアサイド設立。労働法に関する助言を通じて、派遣元企業、派遣社員双方に生じやすい法的問題に詳しい。2007年より派遣元責任者講習講師を務める。

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