就労・労務管理について

派遣社員も有給休暇が取れるのですか

はい。所定の要件を満たした派遣社員に対し、派遣元が年次有給休暇を与えることとなります。

派遣社員に残業や休日出勤などを頼む時の注意点はありますか

派遣社員に時間外労働を命じる場合には、派遣元の時間外・休日労働に関する協定(いわゆる36協定)が適用されます。
つまり派遣先は、派遣元の36協定の範囲においてのみ(労働者派遣個別契約書に記載されるのが通常です。派遣法施行規則第22条第2項)派遣社員に時間外労働や休日労働を命じることができます(派遣法第44条、労働基準法第36条)。

派遣社員の労災保険に関する手続きは派遣元、派遣先のどちらが行うのですか

労災保険は、雇用関係のある派遣元で加入していますので、労災保険の給付請求についても派遣元を通じて行います。
ただし、派遣社員が労働災害等により死亡または休業したときは、派遣先および派遣元の会社がそれぞれの事業所を管轄する労働基準監督署長に労働者死傷病報告書を提出しなければなりません(派遣法第45条第15項)。

海外への派遣は可能ですか

まずは派遣元に相談をしてみてください。派遣元は事前に法定の様式に従い、厚生労働大臣あてに「海外派遣届出書」などの書類を提出する必要があります(派遣法第23条第4項)。

派遣社員に出張をお願いすることはできますか

可能です。ただし、出張などについては、契約書に記載するなど、法律で定められた規定に沿って対応する必要があります。
出張が発生する、またはその可能性がある場合は、あらかじめ営業担当者にご相談ください。

  • (1)労働者派遣契約書への記載
    派遣契約書に派遣社員の業務内容をはじめ、就労する事業所の名称や所在地などを、記載することが定められています(派遣法第26条)
  • (2)派遣社員への説明
    派遣元はあらかじめ派遣社員に対し、就業条件の明示をすることが定められています(派遣法第34条)
  • (3)出張の詳細についての管理台帳への記載・派遣元への通知
    派遣先は派遣就業に関し、派遣先管理台帳を作成し、その内容の一部を派遣元へ通知することが定められています(派遣法第42条、派遣法施行規則第38条)

※出張先における派遣社員の業務内容は、契約書に定めている範囲内となります。

派遣先管理台帳とはどのようなものですか

派遣先管理台帳は、派遣先が、労働日、労働時間等の派遣社員の就業実態を的確に把握するとともに、その記載内容の一部を派遣元に通知することにより派遣元の雇用管理に必要な資料とするものであり、受け入れる派遣社員ごとに作成する必要があります(派遣法第42条)。
派遣先管理台帳の記載については各法定記載事項が確定の都度行わなければならないとされており、また、派遣先では派遣社員の終了など派遣契約終了日から3年間、保存しておかなければなりません(派遣法第42条第2項)。

また派遣先は、派遣先管理台帳に記載した事項の一部を派遣元に通知する必要があります(派遣法第42条第3項、派遣法施行規則第38条)。

派遣元に通知すべき内容

  • 『派遣労働者の氏名』
  • 『派遣就業をした日』
  • 『派遣就業日ごとの始業・終業時間および休憩した時間』
  • 『従事した業務の種類』
  • 『派遣労働者が労働に従事した事業所名称および所在地その他派遣就業をした場所』

上記以外にも、派遣先が派遣労働者から苦情の申し出を受けた場合には、苦情の申し出を受けた年月日、苦情の内容および苦情の処理状況についての対応を都度記載し、派遣元に通知することとされています。

【通知の方法】

  • 1カ月ごとに1回以上、一定の期日を定めて派遣労働者ごとに通知事項に係る項目を書面、ファクシミリ、電子メールにて通知しなければならない。
  • 派遣元から請求があった場合、派遣労働者ごとに通知事項に係る項目を書面、ファクシミリ、電子メールにて通知しなければならない。

派遣先責任者は必ず必要ですか

受け入れる派遣社員の人数や業務内容によって定められた人数の派遣先責任者を、派遣先の社員の中から選任する必要があります(派遣法第41条)。

この場合、他の事業所やその他派遣就業場所の派遣先責任者を兼任してはいけません。

※原則としては、受け入れる派遣社員100人につき1人以上を選任しなければなりません。

製造業務に50人を超える派遣社員を受け入れる事業所の場合には、100人につき1人以上の製造業務専門派遣先責任者を選任しなければなりません(派遣法施行規則第34条第3項)。

※派遣先が雇用する社員の人数に派遣社員の人数を加えた数が5人以下の場合については選任の必要がありません(派遣法施行規則第34条第2項)。

なお、派遣先責任者の選任にあたっては、労働関係法令に関する知識を有する者であること、人事・労務管理等について専門的な知識または相当期間の経験を有する者であること、派遣労働者の就業に係る事項に関する一定の決定、変更を行いうる権限を有する者であること等を選任するよう努めることとされています(派遣先が講ずべき措置に関する指針第2の13)。

派遣先責任者が行わなくてはいけないことは、どのようなことですか

派遣先責任者の選任の意義は、「派遣労働者に関する就業の管理を一元的に行い、派遣先における派遣労働者の適正な就業を確保するため」であり、具体的な職務内容は以下のように定められています(派遣法第41条)。

  • (1)指揮命令者と派遣社員に関わるすべての関係者への周知(関連法規・労働者派遣契約の内容・派遣元から受けた通知内容)
  • (2)派遣受入期間の変更通知に関する事項
  • (3)派遣先管理台帳の作成、記録、保存と通知
  • (4)派遣社員から受ける苦情の処理
  • (5)安全衛生に関する事項
  • (6)派遣元事業主と派遣社員に関する連絡および調整

なお、派遣先責任者は派遣社員の身近にいなければその役割を果たすことができないため、各事業所やその他派遣就業の場所ごとに専属の派遣先責任者として選任する必要があります(派遣法施行規則第34条)。

指揮命令者が行わなくてはいけないことはどのようなことですか

指揮命令者が行わなくてはならないこととして、以下の項目があります。

  • (1)派遣契約内容の把握、および契約内容に基づく業務指示(指揮命令)と管理
    派遣契約の内容(『就業場所』『就業部署』『業務内容』など)を的確に把握いただき、契約で定めた範囲内で派遣社員への業務指示(指揮命令)を行うようにしてください。
    派遣契約内容の変更が必要な場合、またはその可能性がある場合には営業担当者にご相談ください。
  • (2)労働基準法等に基づく派遣社員の労働時間・休憩・休日の指示と管理
    派遣契約で定めた就業時間、休憩時間、および派遣元の36協定で定められた時間外労働・休日労働の範囲などを把握のうえで、派遣社員の的確な時間管理をお願いします。
  • (3)男女雇用機会均等法、労働安全衛生法等に基づく就業環境への配慮
    派遣社員に対するセクシュアルハラスメントの防止、女性や妊産婦への配慮などの他、業務上での事故・けがなどが発生しないよう、就業環境への配慮をお願いします。

派遣社員から苦情の申し出があった場合、どのようにすればよいですか

派遣社員からの苦情の申し出があった場合には、その苦情の内容を派遣元と連携し、誠意をもって遅滞なく苦情の適切かつ迅速な処理をしなければならないとされています(派遣法第40条第1項)。
また、苦情の申し出を受けたことを理由にして、その派遣社員に対して不利益な取り扱いをすることは禁じられています(派遣先が講ずべき措置に関する指針第2の7)。このときの不利益な取り扱いとは、派遣社員の担当する業務量の増加や変更などの派遣社員への直接的なことだけでなく、派遣元へ当事者である派遣社員の交代や更新をしないなどの間接的な行為も含まれます。

派遣社員の業務内容を変更することはできますか

原則として、派遣契約で定めた業務内容の変更は認められません。
「派遣先は、派遣契約の定めに反することのないように適切な措置を講じること」が規定されています(派遣法第39条)。
ただし、どうしても派遣契約内容の変更が必要な場合、またはその可能性がある場合には派遣元にご相談ください。業務内容の変更には、契約内容の見直しや契約を再度取り交わすことが必要となる場合があります。また、契約期間中の変更には、最終的に派遣社員も含めた三者間での合意が必要となります。

当社の都合で、派遣社員の勤務日を急遽休みに変更することは可能ですか

派遣契約で定めた契約内容(就業日)を、派遣先の都合で休みに変更することはできません。
もし、派遣先の都合で派遣労働者を休業させる場合には、その休業分についてはご請求をさせていただいております。

派遣社員の契約更新や契約条件の変更について、派遣先から派遣社員に直接話してもよいですか

派遣社員の契約更新や契約条件の変更について、派遣先から派遣社員に対して直接お話しされることはおやめください。
派遣社員の労働条件は、雇用主である派遣元との「雇用契約」によって決められています。そのため、派遣社員と雇用関係にない派遣先が、派遣社員の契約条件の変更や契約更新の意思確認を行うことは、派遣先と派遣社員の間に雇用関係があると誤解される恐れがあります。

当社の都合で、派遣契約を途中で解約することは可能ですか

原則として、契約の中途解約はできません。
派遣法においては、「労働者派遣の役務の提供を受けるものは、派遣労働者の国籍、信条、性別、社会的身分、派遣労働者が労働組合の正当な行為をしたこと等を理由として労働者派遣契約を解除してはならない」と規定されています(派遣法第27条)。
ただし、やむを得ず中途解約を行おうとする場合には、派遣先は以下の措置を講ずることが2012年10月の派遣法改正により義務化されました(派遣法第29条の2)。

  • 派遣元の合意を得ることはもとより、あらかじめ相当の猶予期間をもって派遣元に解除の申し入れを行うこと。
  • 派遣先の関連会社での就業をあっせんする等により、派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ること。
  • 派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ることができない場合には、少なくとも中途解除により派遣元に生じた損害の賠償を行うこと。
  • 派遣元と十分に協議した上で適切な善後処理方策を講ずること。
  • 派遣元から請求があった際は、中途解除を行った理由を派遣元に対して明らかにすること。

派遣契約を派遣先の都合で解約せざるを得ない事態が発生した場合には、関連法規の趣旨に沿って派遣先と誠意協議のうえ対処させていただいております。


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