アデコグループ、「難民の労働市場の整備」に関する白書を発表

- 欧州の18の企業におけるベストプラクティスに基づく提言により、難民のためのより良い労働環境の整備を促進 -

[2017年6月22日  東京]

世界最大*1の人財サービス企業であるアデコグループ(本社:スイス・チューリッヒ、CEO:アラン・ドゥアズ)は、「世界難民の日」を記念し、ハイデルベルク大学の研究機関であるReallabor Asyl、ハイデルベルク教育大学、そしてヨーロッパ経済研究センターとの協力のもと、「難民の労働市場の整備」に関する白書を発表しました。同白書では、最新の研究により、難民の労働環境の整備を促進することで、財政的な負担が軽減し長期的なGDP成長につながるとともに、労働市場の不均衡が改善されることが示されました。労働環境の整備過程において、企業のトップの姿勢やネットワーク構築、柔軟性や問題解決がいかに重要かについて、ヨーロッパの18人の雇用者がベストプラクティスを提示しています。

同白書は、6月20日、ドイツのデュッセルドルフで発行されました。同白書の発表は、この数年間でヨーロッパに亡命する難民が激増し、政治的・経済的・社会的な圧力がかつてないほどに増加していることを受けたものです。2015年だけで、難民認定を求める100万人以上の人々が、EUや欧州経済領域の国々に押し寄せました。しかし、仕事に就ける人はほとんどいません。

難民の雇用は、労働力の不均衡への対策となり得えます。労働力の不均衡が現状のまま改善されなければ、2030年までに世界のGDPの10%にあたる10兆米ドルもの損失を生むと推定されています。しかし、難民を労働力に変えるには、15歳から19歳の難民の雇用をEUの平均的な水準にまで引き上げる必要があります。一方、EUに流入した初期の難民申請者の70%が労働年齢で、そのほとんどが仕事を求めています。難民の雇用における最大の障壁は、複雑な規制や、労働が法的に認めれられるまでの長い待機時間、個人の能力を証明する資料の不足、そして語学力です。

同白書は、イケア、SAP、スターバックス、アデコグループ・フランス、アデコグループ・ドイツ、アデコ・ファウンデーション・イタリアといったヨーロッパの18の主要企業のベストプラクティスを紹介しながら、難民の労働環境をより効果的に整備するための強力な提言を雇用者およびまた行政に向けて示しています。雇用者への提言では、指導者の責任、研修への投資、ネットワーク構築能力、柔軟性、企業努力などが挙げられ、政府への提言では、整備過程における行政手続きの迅速化が最優先課題とされています。

また、6月20日に行われた同白書の発表イベントで、アデコグループは、欧州委員会が提唱する活動「Employers Together for Integration(融和に向けた雇用者の団結)」と、国連難民高等弁務官事務所の「#WithRefugees Coalition」(#難民と共に 連合)への参加を表明した。これは、難民の労働環境の整備に関する主要な問題の解決に向け、同社が努力を続けていくことを約束したものです。

アデコグループのCEOであるアラン・ドゥアズは、次のように話しています。「労働は、いつの時代においても、社会的・文化的な融合をもたらす主要な要因でした。労働を通じて、難民は収入と未来、そして彼らが参加する経済システムに貢献する機会を手にします。労働市場への難民の受け入れを促進することは、すべての当事者に利益をもたらします。われわれは人財ソリューションのリーディング・プロバイダーとして、私たちは行政・民間両方の組織に働きかけ、難民の労働環境の整備に取り組みます。また、ヨーロッパのさまざまなリーダーを招き、この活動を推進して難民が働きやすい社会を築くことで、経済の繁栄を目指します」

Reallabor Asylのエグゼクティヴ・マネージャーであるモニカ・ゴンサー氏は、次のように話しています。「現在の難民申請者の流入による人道的・社会的・経済的問題はわれわれが経験したことがないものであり、課題は山積しています。多くの雇用者がそれぞれの責任感を示し、行動を起こしています。しかし、まだ出来ることはあるはずです。白書にまとめられた18のベストプラクティスはインスピレーションの源となるものであり、また10の実行可能な提言は、労働環境の整備に取り組む雇用者にとって助けとなるでしょう」

国連難民高等弁務官事務所のChief of Section for Operational Solutions and Transitionsを務めるベッツィー・リップマン氏は、次のように話しています。「労働市場における難民の不参加は、難民と受け入れ国の両方にとっての機会損失です。これは、社会貢献を減らし、社会全体の技能・活力・資本、そしてもっとも重要なこととして、尊厳の損失につながります。こうした損失を利益に変えるには、雇用者や社会が難民の労働市場への参加を促進する必要があります。しかし、難民や亡命申請者の雇用には、さまざまな障壁が伴います。こうした課題を克服するには、行政と民間が協力し、共通の課題や社会全体の機会に関する集団的な解決策を見出す必要があります」

こうした現状について、移民、内政、および市民権を担当する欧州委員会委員のディミートリス・アヴラモポロス氏は、次のように話しています。「ヨーロッパにとって、労働市場に難民を受け入れることは、社会的・経済的な必須事項と言えます。これが出来なければ、人的資本のロスにつながります。これは、当事者である難民だけでなく、ヨーロッパの経済や社会にとっての問題でもあります。経済における民間部門は、この問題への対処において重要な役割を担っています。私はアデコグループの支援と誓約を大いに歓迎し、他の企業もこれに倣うことを勧めます」

  • (*1): Staffing Industry Analysts 2016、人財サービス企業売上ランキングより

The Adecco Group white paper: Labour market integration of refugees 関連資料

  • The Adecco Group white paper: Labour market integration of refugees(白書全文PDF・英語)
  • World Refugee Day - White paper: Labour Market Integration of Refugees - Executive Summary(要約PDF・英語)
  • Labour Market Integration of Refugees Infographic(インフォグラフィック集PDF・英語)

プレスリリースに関するお問い合わせ先

アデコ株式会社 Communication & Branding部
Tel:03-6743-8085

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